戦争を呪ふ

天の星、野べの百合にも平和やすらぎの、色は満てるを、しこいくさよ。

血の酒杯さかづき、舌つゞみ打つ醜人しこびとを、滅亡ほろびにさそふ天の火もがな。

バイブルを血汐に染めて、十字架を、つゝにかざらん宗教家おしへびとはや。

あめも知れ、つちも記すべし、此民このたみは、人をほふりて人の道と云ふ。

教会みやのうち、はやす悪魔の讃美歌よ、いくさに勝てと捧ぐ祈禱いのりよ。

醜国しこくに司人等つかさびとらよ、孤児みなしごと、寡婦はゝが血に泣く、声を聞かずや。

たゝかひの毒酒に酔へる人の子に、神の怒の鞭よね。